目次
CASBEE認証支援業務概要
CASBEEには、評価する対象のスケールに応じた評価ツールが用意されています。
戸建住宅が対象の「住宅系」、戸建住宅以外の全ての建物が対象の「建築系」、対象建物を含む街全体が対象の「街区系」、自治体そのものが対象の「都市系」と、大きくジャンルが分かれています。
ジャンルごとの評価ツールは、『住宅・建築』では、CASBEE-戸建、CASBEE-住戸ユニット、CASBEE-建築(新築)、CASBEE-建築(既存、改修)、CASBEE-インテリアスぺース、CASBEE-HI(ヒートアイランド)、CASBEE- 短期使用、CASBEE- ウェルネスオフィス、CASBEE-不動産、『街区・都市』では、CASBEE-街区、CASBEE-都市などがあります。
また、建築物の環境に対する様々な側面を客観的に評価することにあり、省エネルギーや環境負荷の少ない材料の使用などの環境配慮に加え、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の環境品質を総合的に判断します。
CASBEE-建築(新築)の特徴
CASBEEの中でも最も代表的な制度が「CASBEE-建築(新築)」です。これは、新しく建設される建築物を対象に、設計段階から環境性能を評価する制度です。
対象となる建物は幅広く、オフィスビル、商業施設、物流施設、ホテル、病院、学校など、多くの用途に対応しています。特に近年は、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)との組み合わせで採用されるケースが増えています。
この制度では、建築物の断熱性能や空調設備効率だけでなく、自然採光の活用や再生可能エネルギーの導入、維持管理性能まで細かくチェックされます。
申請時には非常に多くの資料が必要になります。建築確認申請図書をはじめ、平面図・立面図・断面図などの設計図書、設備設計図、空調仕様書、省エネ計算書、外皮性能計算書などが必要です。
さらに、CASBEE専用の評価シートを作成し、各評価項目について根拠資料を添付しなければなりません。そのため、設計事務所だけでなく、設備設計者や省エネ計算担当者との連携が重要になります。
また、CASBEE評価員という専門資格者が関与するケースも多く、早い段階から認証取得を見据えたプロジェクト体制を構築することが重要です。
CASBEE-不動産の特徴
CASBEEには既存建物向けの制度もあります。それが「CASBEE-不動産」です。
こちらは主に、運用中のオフィスビルや賃貸物件、不動産ファンド物件などを対象としています。特にJ-REITやESG投資市場では非常に注目されている認証制度です。
新築向けCASBEEとの大きな違いは、「実際の運用データ」を重視する点にあります。つまり、建物が完成した時点の性能だけではなく、実際にどれだけエネルギー消費を抑えられているか、どのように維持管理されているかが評価対象になります。
そのため申請時には、電気・ガス使用量、水使用量、維持管理記録、修繕履歴などの実績データが必要になります。BEMS(ビルエネルギー管理システム)の運用記録を求められるケースもあります。
さらに、防災性能やBCP対策、テナント快適性なども評価対象になるため、近年では「環境性能+働きやすさ+安全性」をまとめて評価できる制度として注目されています。
ESG投資が広がる現在では、CASBEE-不動産認証を取得しているかどうかが、投資判断に影響を与えるケースも増えています。
CASBEE-ウェルネスオフィスとは
最近特に注目されているのが「CASBEE-ウェルネスオフィス」です。
これは、働く人の健康性や快適性を評価する制度であり、「健康経営」の流れとともに急速に普及しています。
従来の建築評価制度は、省エネや環境性能が中心でした。しかしウェルネスオフィスでは、「その空間で働く人が快適に過ごせるか」が重要視されます。
例えば、十分な換気量が確保されているか、自然光を活用できているか、温熱環境は快適か、リフレッシュスペースが整備されているかなど、人間中心の視点で評価が行われます。
申請時には、空調仕様書、照明計画書、CO2濃度測定資料、執務空間レイアウト図などが必要です。また、健康促進施策や運営ルールに関する資料を求められる場合もあります。
近年では、大手企業本社ビルやハイグレードオフィスで取得事例が急増しています。特にテナント誘致競争が激しい都市部では、「CASBEEウェルネス取得済み」が大きなアピールポイントになるケースも珍しくありません。
CASBEE認証取得の流れ
CASBEE認証は、単純に申請書を提出すれば取得できる制度ではありません。設計内容や運用状況を細かく確認しながら、多数の資料を準備する必要があります。
一般的には、まずCASBEE評価員やコンサルタントを選定し、必要資料を収集します。その後、評価シートを作成し、認証機関へ申請を行います。
申請後は審査機関による確認が行われ、不備や不足資料があれば質疑対応を行います。特に大規模案件では、数か月単位で審査が続くこともあります。
そのため、設計終盤になってからCASBEE取得を目指すのではなく、基本設計段階から認証取得を前提として進めることが非常に重要です。
CASBEE認証が注目される理由
CASBEE認証がここまで広がっている背景には、社会全体の価値観の変化があります。
以前は「建物は安く作れればよい」という考え方が主流でした。しかし現在では、建物の環境性能や健康性が企業価値そのものに直結する時代になっています。
特に近年は、ESG投資、脱炭素経営、SDGs、ZEB推進などの流れが強まっており、環境配慮型建築へのニーズは急速に高まっています。
その中でCASBEEは、日本国内で標準的な環境認証制度として確固たる地位を築いています。
物流施設やオフィスビルだけでなく、今後は中小規模建築や住宅分野でも導入がさらに進むと考えられており、建築業界においてますます重要な制度になっていくでしょう。
アーキテクト計算センターの支援内容
CASBEE認証取得をご計画のお客様にご利用をいただける評価支援、資料作成を含むコンサルティングサービスです。
目標ランク達成に向けた事前検討から認証取得時の申請図書作成、評価機関との打ち合わせや指摘対応を含め、一貫して対応しています。ワンストップで業務を完結できます。
具体的な支援内容
・計画段階でのランク検証
・高ランクを達成するための事前検討業務
・設計図書等に基づく評価根拠資料の作成業務
・評価機関との事前協議、申請代行、指摘対応業務
アーキテクト計算センターの実績
| 所在地 | 用途 | CASBEE種別 | ランク | 認証・取得年 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都S区 | オフィス | CASBEEウェルネスオフィス | S | 2023年 |
| 埼玉県K市 | 教育施設 | CASBEE建築(新築) | S | 2023年 |
| 埼玉県S市 | 物流施設 | CASBEE建築(新築) | A | 2023年 |
| 千葉県N市 | 物流施設 | CASBEE建築(新築) | A | 2023年 |
| 東京都M区 | オフィス | CASBEE建築(新築) | S | 2024年 |
| 大阪府M市 | 物流施設 | CASBEE建築(新築) | A | 2024年 |
| 神奈川県A市 | 物流施設 | CASBEE建築(新築) | A | 2024年 |
| 東京都T区 | オフィス | CASBEE建築(新築) | A | 2024年 |
| 東京都I区 | 物流施設 | CASBEE建築(新築) | S | 2025年 |
| 三重県T市 | 事務所 | CASBEE建築(新築) | S | 2025年 |
